2020.11.19
知財高裁が特許権侵害訴訟で日亜特許権の侵害及び液晶テレビの製品価格に基づく損害賠償額を認定
2020年11月18日、知的財産高等裁判所(以下「知財高裁」)は、日亜化学工業株式会社(以下「日亜」)と東芝映像ソリューション株式会社(以下「東芝映像社」)との間で争われていた特許権侵害差止等請求控訴事件において、東芝映像社の液晶テレビが日亜特許権を侵害することを認め、東芝映像社に1億3200万円の支払いを命じる判決を下しました。
2017年、日亜は、LEDバックライトを搭載する液晶テレビレグザ(型名:32S8及び32S10)を東芝映像社が輸入販売等する行為が3件のLEDに関する日亜特許権(特許第5177317号、特許第5825390号、特許第6056934号)を侵害するとして、損害賠償等を求める訴訟を東京地方裁判所(以下「東京地裁」)に提起しました。2020年2月に言い渡された東京地裁判決では、東芝映像社による特許権侵害は認められましたが、損害賠償金額の算定方法に不服があったため、日亜は2020年3月に控訴をしました。
日亜は、東芝映像社が販売する液晶テレビにおけるLEDの貢献度の大きさから、LEDの売上額ではなく、東芝映像社が実際に販売する液晶テレビの売上額を損害賠償額の算定の基礎とすべきと主張しました。知財高裁は、日亜の主張を受け入れ、液晶テレビの売上額に基づく損害賠償額の算定を行い、1億3200万円の損害賠償額を認めました。
今回の知財高裁の判決は、LED等にかかる特許権に対する損害賠償についても、それを搭載するテレビ等の製品価格を基礎とした損害賠償請求が認められることを示した大変意義のある判決といえ、当社の知財戦略にも影響を及ぼす重要な判決といえます。
日亜は、今後も日亜が保有する特許及びその他知的財産権を保護するために、いかなる企業に対しても、全世界において適切な措置を講じ続ける所存です。
日亜化学工業株式会社
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