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2021.01.25

照明機能と除菌機能を合わせもつ白色LEDの製品化に成功

昨今、世界中でCOVID-19によるパンデミックが深刻な問題となっています。
そのような中、合併症の観点からもウイルスだけでなく、普段の生活環境に存在する細菌にも細心の注意が必要です。その代表例が、感染症の原因となる緑膿菌や黄色ブドウ球菌、また、食中毒の原因となるO-157などの大腸菌です。
当社ではLEDによる社会貢献を日々指向しており、その答えのひとつがこの度ご紹介する、照明機能と除菌機能をあわせ持つ新開発の白色LEDです。

製品型番 NF2W585AR-P8
寸法 L×W×H(mm) 4.0×3.6×2.05
発売開始日 リリース済み
製品図

【製品ホームページ】
https://led-ld.nichia.co.jp/jp/product/led_product_data.html?type='NF2W585AR-P8'

これまで殺菌を目的に紫外線(約200-380nm)が利用されてきたことはよく知られているところですが、近年、可視光線(約380-420nm)にも除菌効果があることがわかってきました。 (*1)

NF2W585AR-P8は、405nm周辺に発光素子のピーク波長をもつ白色LEDです。当社が長年培ってきたLEDと蛍光体の技術を組み合わせ、ひとつのパッケージにすることで、“ものを照らす” ことと “除菌する” ことの両立を実現しました。
食品棚、食品工場や調理場、病院や公共設備など衛生環境維持を目的に幅広く利用されることが期待されます。

本LEDを用いた細菌の不活化試験において、下記の試験結果を得ております。

試験方法 細菌に光を照射し、約24時間後の生菌数を計数
試験結果 照射5時間で約98.9%を不活化
細菌種 緑膿菌 (*2)
照度 1000lx
(0.127mW/cm (*3) ) 距離約40cm
試験温度 25℃
試験灯具 NF2W585AR-P8を9個用いたライトバー
試験場所 徳島県立工業技術センター

照射0時間後

不活化率0%

照射5時間後

不活化率98.9%

照射24時間後

不活化率99.3%

なお、本結果は本試験環境および条件での効果であり、実使用空間、すべての菌への効果を確認しているわけではありません。

*1 Inactivation of Bacterial Pathogens following Exposure to Light from a 405-Nanometer Light-Emitting Diode Array. APPLIED AND ENVIRONMENTAL MICROBIOLOGY, Apr. 2009, p. 1932–1937
Mechanism of visible light phototoxicity on Porphyromonas gingivalis and Fusobacterium nucleatum. Photochem. Photobiol.81:1186-1189.
*2 緑膿菌:水回りに多く見られ、抗生物質に対する抵抗性が非常に強い。抵抗力が低下した人には、呼吸器感染や肺血症などを引き起こすため、院内感染の観点から特に医療分野で注目されている。
*3 細菌不活化に有効とされる波長領域(380-420nm)における放射強度

本件に関するお問い合わせ先

日亜化学工業株式会社
広報担当
代表TEL:0884-22-2311
FAX:0884-23-7717