2021.09.17
小型パッケージ深紫外(280nm)LEDを上市
日亜化学工業株式会社(本社:徳島県阿南市、社長:小川裕義、以下当社)は、深紫外LED(ピーク波長280nm)の新製品:(型番:NCSU434B、以下本製品)を2021年9月から量産開始しましたのでお知らせいたします。
【特長】
本製品は、製品サイズが3.5㎜角と小型で、同サイズにおける深紫外LEDとしては業界最高クラス(当社調べ)の電力変換効率と放射束を有しております。この特徴を活かした高密度実装では、単位面積当たりの放射束が従来品の約3倍となり、新型コロナウイルスをはじめとした各種ウイルスの不活化や細菌の除菌用途として、これまで以上に様々なアプリケーションへの展開が可能になると見込んでおります。
この当社高出力深紫外LED(280nm)を用い、日立造船株式会社様及び長崎大学 感染症共同研究拠点 安田 二朗教授にて、マイクロ飛沫状の新型コロナウイルス( アルファ株、英国型変異株)の不活化実験(図1)を実施頂きました。
その結果、1回通過させる(ワンパス)試験において、約1mJ/㎠の積算光量により感染価が1/10以下(ウイルス生存率4.5%)となることが確認されました。
これにより、深紫外LEDはマイクロ飛沫状の新型コロナウイルスに有効であると言えます。
深紫外線の不活化メカニズムはウイルスRNAの直接変性によるものなので、現在、猛威を振るっているデルタ株をはじめ英国株以外の新型コロナウイルスの変異株にも同等の効果が期待できるとのコメントを安田教授より頂戴しております。
本製品はこの度、日立造船株式会社様の空間除菌機『ACSTERIA』にもご採用頂きました。
(
https://machinery.hitachizosen.co.jp/ACSTERIA_top.html
)
今後、空間除菌に加えて水除菌用途、近接表面除菌用途など広くご活用頂く事ことで、より安心して生活のできる社会の構築に貢献してまいります。
【主な製品仕様】パッケージサイズ | 幅3.5mm x 奥行3.5mm x 高さ1.72mm |
定格電流 | 350mA |
ピーク波長 | Typ. 280nm |
放射束 | Typ. 62mW |
順電圧 | Typ. 5.7V |
指向角 | Typ. 110° |
当社は今後も引き続き、より性能を向上した深紫外LED製品の開発に注力してまいります。
日亜化学工業株式会社
広報担当
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